カバレフスキー~ソナチネOp.13-1・第3楽章~
ご訪問いただき、ありがとうございます。
石川県金沢市(泉野町)のまーぶるピアノ教室
ピアノ講師の中村真里です
***
本日は「カバレフスキー子どものピア名曲集Ⅰ」の
中から「ソナチネop.13-1の第3楽章」をご紹介します。
✦第3楽章
C dur 9/8拍子 Presto(急速に)
ソナタ形式で書かれています。
9/8拍子で始まる第一主題は、
9小節目から6/8拍子に変わります。
第二主題はタランテラ調で始まり、
デクレッシェンドの後、音形が変わり、
短い推移部のあと、展開部へ。
展開部では第一主題が次々と形を変えながら
再現部~終結部へと向かいます。
1曲の中で9/8、6/8、2/4、12/8の
4つの拍子が使われています。
第3楽章の楽譜を見て
まず目に飛び込んでくるのは、
最初の右手の最初のG(ソ)に付けられた
「テヌート」と1小節目に書かれている
「non legato」です (*’▽’)
※テヌートとは…
音符が表す長さを十分に保って演奏する
と言う意味です。
こんな速い曲の場合のテヌートは
音を長く弾くのではなく、
フレーズの頭の音として
少し強調して弾くのが良いと思います。
すぐあとに「アクセント」が出てくるので、
「テヌート」と「アクセント」の音色の違いも
意識して弾けるといいですね !(^O^)!
※non legatoとは…
跳ねることなく音と音との間に
一瞬の無音を作って音を切ること。
この曲で求められている音は、
スラーが付けられていないこと、
「non legato」と記されていることから、
私は「粒感のあるいい音」と解釈しています。
生徒さんには第一主題を「non legato」で弾いてから
スラーで弾く練習をしてもらっています(^○^)
面倒な作業ですが、この練習をすると
音が良くなるだけでなく、
転ばずに速く正確に弾けるようになります!
この曲の難所としては、
p.67の最後の小節から始まる16分音符が
あげられます。
指が転びやすい場合は、
付点やスタッカートで練習してから
スラーにすると転びにくくなります。
最終的にはin tempoで弾けるようになるまで
練習しましょう! ヽ(^o^)丿
この曲の後半に出てくる「sub.」や「allarg.」などは
場面の切り替えとして
とても重要な役割を果たしています。
※sub.とは…=subito piano
「すぐに、直ちに」の意味です。
この曲ではp.69の3小節目の強弱記号のピアノの横に
「sub.」が書かれています。
この小節から臨時記号が消えて音形も変わり、
9/8拍子に変わります。
ここで「直ぐに音を弱くする」ことで
より「新たな場面」に入ったことを表現します。
※allarg.とは…=allagando
「だんだん遅く、そしてだんだん強く」を意味します。
p.69の再現部に入る前の小節にアクセントと共に
書かれています。
最後の3つの8分音符を強調しながら
目立たせて遅くと言うより
重めに弾くイメージです。
曲の終わりのユニゾンに付けられた
marcatoは、はっきりと弾くと言う意味です。
この曲は左右の指を使う技法が面白かったり
速く指を動かせることができる喜びを
感じることができます (*^^*)
弾けるようになってからも
レパートリーとして弾き続けて欲しい一曲です♥
***
本日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました!