チャイコフスキーってどんな人?「甘い夢」~ロシアピアノアルバムⅠ~
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石川県金沢市(泉野町)のまーぶるピアノ教室
ピアノ講師の中村真里です
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本日はチャイコフスキーと
「ロシアピアノアルバムⅠ」の
中から「甘い夢」をご紹介します。
「甘い夢」チャイコフスキー作曲
C dur 3/4拍子 Andante
チャイコフスキーはロシアの作曲です。
父がフルート、母がピアノを弾く環境で育ちました。
5歳でピアノを学び始め、
音楽的才能があったものの
法律学校に入学し、
卒業後は法務省の官吏になりました。
法律学校在学中に歌を学んで聖歌隊に所属したり、
作曲もしていたみたいですが、
この時点では将来職業にする為のものでは
なかったようです。
その後5年ほど平凡な文官としての道を
歩んでいましたが、
友人の紹介により帝室ロシア音楽協会を知り、
そこで和声学や対位法を学び始め、
その後ペテルブルク音楽院で
編曲や作曲も学びました。
ここでどんどん音楽に打ち込むようになり、
23歳の時法務省の職を辞して、
本格的に音楽の道に専念することになりました。
ペテルブルグ音楽院を卒業後は、
帝室ロシア音楽協会で教鞭をとった後、
モスクワ音楽院の講師となります。
1878年、12年間務めた末、作曲に専念するため、
モスクワ音楽院講師を辞職。
それから10年間はフィレンツェやパリ、
ナポリやカーメンカなど
ヨーロッパ周辺を転々とします。
「甘い夢」は、音楽院講師を辞職したあと
1878年にヨーロッパ旅行のあとに
妹の嫁ぎ先であるカーメンカを訪れたときに
当時7歳の甥っこに捧げた曲と言われています。
チャイコフスキーは兄弟姉妹が6人いて、
後年にいたるまで仲が良かったそうです。
このようにチャイコフスキーは
一般教育を受けた後に音楽を学んでいるので、
他の作曲家と比べてスタートが遅かったようです。
作品は多岐にわたりますが、
交響曲、バレエ音楽など管弦楽作品が
よく知られています。
有名なピアノ曲は少ないのですが、
協奏曲第1番はこのジャンルの中で
極めて人気が高いので、
どなたも一度は聞いたことがあると思います (´▽`)
さて、話は「甘い夢」に戻ります (*’▽’)
この曲は3部形式で書かれています。
叙情的な右手のメローディを支える
左手の伴奏は4分音符の保持音にはスラーが
付いています。
≪練習法≫
1⃣ 先ずは左手のBassのスラーだけを弾いてみましょう。
4と5の指で弾くので難しいのですが、
出来るだけ音を繋げるように弾くことが大切です。
2⃣ 次にその左手に、右手で左手の8分音符の
和音を加えてみましょう。
もちろん右手の和音は左手のBassより
弱く弾かなくてはなりません。
3⃣ 2⃣が出来るようになったら、
右手で弾いた左手の8分音符を
(本来の)左手で弾いてみます。
⇒つまり、左手のみ楽譜通り弾きます。
もちろんその際もBass(外声)と和音(内声)の
関係が壊れないように気を付けて♪
4⃣ 左手の練習を沢山して
スラーの保持音に静かな内声を
加えられるようになったら…!
5⃣ 両手で弾いてみましょう!
中間部分は左手でメロディを弾くので、
曲の最初からメロディーのみを弾いてみるのも
良い練習になります。
右手~左手~右手のメロディを感じながら、
タイトル通りの「甘い」「夢」をイメージして
弾いてみてください♥
≪音楽用語≫
dolce cantabile…優しく歌うように
poco più f…今までより少し強く
marcato…はっきりと
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本日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました!